除夜の鐘


除夜の鐘とは?

大晦日から一月一日にかけて行事のこと。
鐘を百八つ撞き、私たちが持っていると言われる百八の煩悩を振り払う意味が込められている。
最近では百八と言う数にこだわらず、参詣者の数だけ撞いているお寺もある。
もともとは百七回を三十一日の間に撞き、最後の一回を真夜中の零時を過ぎてから撞くのがしきたりであった。これが翌年から撞き始められたりするようになったのは、テレビの影響が大きい。「紅白歌合戦」や「行く年来る年」等の番組で三十一日中の参詣者が減ったためである。
近年は特にカウントダウンのイベントが多く、そちらに人が流れている。それもいいがやはり一年の区切りである。心を落ち着け、鐘の音を自分自身への警鐘と受け止め、今日までの自分、そして明日からの自分を見据えることも必要ではないのか?

何故煩悩は百八つ?

この数え方には二つある。
まずは「楞伽経」による、六根(ろっこん)【目耳鼻舌身意】と六塵(ろくじん)【心を汚す色声香味触法】にそれぞれ好悪平【よい・わるい・どちらでもない】の三受(さんじゅ)がある。つまり6×3×2=36となる。これに三世(さんぜ)【過去・現在・未来】があるので36×3=108となる説。
次に「大智度論」による、三界の見惑(四諦のりに迷って起こる邪見)88使と、三界の修惑(貧瞋痴慢の迷い)10を加え、さらに無慚(むざん)・無愧(むぎ)・昏沈(こんじん)・悪作(あくさ)・悩・嫉・悼挙(たくこ)・睡眠(すいみん)・忿(ふん)・覆(ふく)の10を加える、つまり88+10+10=108となる説がある。
たぶんどちらの説明もよくわからないと思います。書いている私自身、本をみながらなのですがよくわかりません。(本の教典を読まないとダメですね)
これ以外にもこんな説があります。
人はいつも四苦八苦しています。それを数字に当てはめ、(4×9)+(8×9)=108と言うわけです。この方が親しみやすいですね(笑)

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